大逆転裁判1

1年後の未来から。

1と2を続けてクリアした時の感動は忘れがたいものだったしすごく面白かったのに、何も残していなかったのが悔やまれるので書きたくなった。

でもあんなに刺さったのは確かなのに思い出せないことが多い。

もう1回やりたいけどやるにはさすがに長いから動画を見ながら。

 

人に勧められて本当に良かったと思えるゲームは珍しいから印象的だった。

逆転裁判は1~4やったけどそれが10年前とは驚き。

レイトンと逆転裁判のコラボのやつもやったけどこっちの方が好みだった。

あれはあれで面白かったしいいコラボだったけど。

 

1900年くらいの話で舞台といい雰囲気といい好み。

逆転裁判はキャラのモーションが結構好き。

今作は龍之介が机叩く時にぺちってなる時あるのが面白くて特に好きだった。

序盤は目が泳ぐことも多かったしぺちって机叩いて説得力に欠けること言ったりしてたのに後半はしっかりしてって成長が感じられる。

各話の最初にナレーションが入ってて、ホームズの小説をなぞらえてることが分かる。

この時はホームズ読んだことなくてそういう話があるのかなくらいの印象だったけどだんだん原作が気になって並行して読み始めた。

結局全部は読み切ってないけど。

 

■第1話 大いなる旅立ちの冒險

検事が阿内だったのは見覚えあったけどもう逆転裁判でどういうキャラだったかあんまり覚えてなかったから、いたなあってくらいの印象だった。

1話から主人公が被疑者だったり、無実を証明したけど結局犯人が捕まらないままだったりと消化不良だけど引き込まれる展開だった。

ホームズが出てくるのにワトソンしょっぱな死ぬのも結構驚き。

龍之介と亜双義は親友で、頼りなさげな龍之介と男気があってしっかりしてそうな亜双義はいいコンビ。

寿沙都は亜双義への好感度が高い感じで、よくある主人公とライバルとヒロインの関係性だけどシンプルに好き。

 

 

■第2話 友とまだらの紐の冒險

2話の衝撃はすごかった。

また犯人扱いかってのもだしアニメーションでホームズが急にでてくるのもそうだけど、被害者が亜双義だったから。

そういえば逆転裁判1でも序盤で頼りになる千尋が死んでしまったのも衝撃だったなと思い出した。

ホームズの声はちょっと意外だった。

ホソナガは1話の証人で終わりかと思ったら引き続き出てきていいキャラしてた。

今までのシリーズにはなかったホームズの推理を補完するシステムは新しくて面白かった。

なんだかおかしいけど流れは合ってて、それを指摘するってのは矛盾を見つけるって点では同じだけどよく考えられてるなあと。

途中からは1回流れ見てから同じ流れを見て指摘ってのがちょっと冗長でもどかしいと思う場面はあったけど。

亜双義が勘違いでの口封じのために殺されたってのが、因縁があったとかでも何でもないのがやるせなかった。

亜双義が回想で出てくるたび切なくて辛かった。

 

■第3話 疾走する密室の冒險

倫敦に到着してからの話。

倫敦万博の話はここから出てたんだっけか。

万博が舞台の話もこれから出てくるんだろうなと思わせる感じ。

コゼニー・メグンダルってすごい名前のキャラが登場したのは笑った。

慈善事業をしてるらしいけど怪しさもあるキャラ。

そしてバンジークス検事が初登場。

仕草といいキャラといい結構好き。

御剣の例があるから敵ではないんだろうなって思ってたし、死神と呼ばれてるのも理由があるんだろうなと思ってた。

集合馬車(オムニバス)で起きた事件だから疾走する密室。

倫敦の常識が分からない龍之介がプレイキャラクターなのはプレイヤーと同じ目線だから感情移入しやすいし、説明が入るのも自然で良かった。

最終弁論で陪審員たちを一人ずつ説得していくのも面白かった。

不利な状況に追い込まれてから、これまであんまり利用されてなかったという最終弁論という最後の手段で逆転していく。

矛盾を指摘していって証人弁論まで持ち直してまた真実を明かす中で、本当は無罪ではないのかもしれないという疑念が出てきて気になる展開だった。

しかも結局審理が決する前に弁護していた相手に煙に巻かれて一時中断。

再開したら証拠品に手を加えたっぽくてどんどん怪しさが増す被告人。

すっきりしないまま疑惑を残して審理は無罪で終了。

しかも最後にオムニバスに誰かが閉じ込められたまま燃えるシーンで不穏な空気がどんどん膨らむ。

バンジークス検事が見てる様子が意味深で、正義のために手段を選ばない系なのか関係ないのか気になってた。

こうして見返すとすっきりとしない謎をばらまく展開が多かったんだな。

 

■第4話 吾輩と霧の夜の冒險

そのまま普通に次の話のナレーション入って次の話。

夏目漱石が登場する回。

最初はなんかキャラが濃くてあんまり好きじゃなかったけど、プレイする内に好きになった。

憎めない感じでかわいく見えてくる。

明らかに犯人じゃなさそうで心置きなく無罪だと弁護できるキャラっぽいのは安心した。

ここではホームズの家にも行けるようになって、アイリスとのやりとりに癒された。

アイリスの父親が1話で死んだワトソンなのではって雰囲気がずっとあって、でも確信には至らないのがもどかしかった。

この秘密は結局最後の最後まで明かされなかった。

ここの散策パートで出てきた明らかに何か関係してくるちゃんとしたキャラ付けされてるであろうキャラが結局1ではどういう人物か明かされなくてもやもやした記憶がある。

この事件では被害者は死んでいなかったし、被害者の詳細も分からなかったり、真相としては夫婦喧嘩で投げた包丁がたまたま落ちて被害者の背中に刺さってそれを移動させたことで事件が複雑化しただけという。

被告人を信じられるのはよかったけどなんか真実があっけないというか肩透かし。

もっと大きな何かがあるはずなのに全然そこに結び付く様子もないままで、2があるの分かってるから良かったものの知らなかったらこの広げた風呂敷は全貌も何も分からないまま終わるのではという不安だったと思う。

 

■第5話 語られない物語の冒險

ナレーションがバスカヴィル家の犬の話で、犬が出てくるのかなと単純に考えてたけど結局ここでこの話が出てきた理由よく分からなかった気がする。

ジーナの再登場。レストレードがホームズ由来の名前ってこと最初は知らなくて原作読んでから知った。

地下を掘り進むとか銀行とかはバスカヴィルじゃなくてホームズで別の話あったのに気づいた。

グレグソンも結構いいキャラしてて立ち位置的にはイトノコ刑事的な印象。

ここでメグンダルが話に絡んできてようやく謎が見えてくるのではって期待と、被疑者がジーナだったのも最後っぽさが出てた。

グレグソンがアイリスに頭上がらなくて龍之介に対する態度と全然違うのも面白かった。

毎回新しい陪審員が出てくるのではなく証言者が陪審員として出てきたりするのは良かった。

 血液が誰のものか分かる科学的なアイテムも出てきて、今でこそ当たり前だけど最初はアイテム自体の信頼性から疑われるのも時代感ある。

そもそもこれを持ってるのがホームズとアイリスだから時代関係なく疑われるだろうけど。

これによって証拠品についた血をたどって真実が分かっていくのもちょこちょこサポートしてくれるホームズの推理とかがないと進まないのもあってみんなで解決していく感じが良かった。 

グレグソンがなんか歯切れの悪い様子で重要な証拠品を調べるのを止めようとしたりしてたのは、イトノコ刑事的立ち位置だと思ってたから意外だった。

警察が事件の裏に関わってるって相当大きい闇があるんだろうなって匂わせつつ何も解決しないという。

オルゴールがモールス信号ってのは陪審員の1人が通信士だったりしたからすぐ分かったけどそれが何を意味するかは全然分からなかった。

最終話ともなるとどこで使うか分からないような証拠品含めたくさん手持ちのものがあって、それが最後の方で繋がっていくの爽快。

この話はアイリスとのコンビで法廷パートは進むけど、窮地に立たされた時にホームズが出てきて、寿沙都の置き土産が逆転の目になるのも痛快。

散策パートで何げなくした会話とアイテムがここで効いてくるこういう伏線大好き。

全体を覆う闇は結局片鱗しか見えず終いだけどしっくりこなかった3話の事件の真実が色々明るみになってすっきりした。

 

散々レビューとかでも言われてるけど2がある前提であればいいけど、それを知らずにこれで終わりかと思ったら風呂敷たたむ気なさすぎるって思う。

バンジークスとか背景も分からず掘り下げもないから意味深なこと言うだけみたいになってるし。

寿沙都がやったことが正しいことでなくて、でもその機転がなかったらやり込められてたってのはちょっとずるいというかグレーな感じはした。

ただそもそも裁判自体が信用ならないことがあるって全体の闇もあるからまだそうしたことにも納得はいく。

5話の最後にモールス信号の内容明かされるけどこれも亜双義とこの時点では誰か分からないサッシャー、グレグソン、ワトソンの名前が出てきて謎を残したまま終わるという。

この状態で生殺しはなかなか酷い。

これからも闘いは続くエンドみたいな未完結感すごい。

でもここから2をやると本当に名作中の名作だと分かる。

エンディングでこれまで出てきたキャラクターが出てきて後日談がちょっと明かされつつスタッフキャストが出てくるのおしゃれだし飽きなくていい。

そしてその後のエンドロールがすごく好き。

登場してきたキャラが立ってるからあーこういう話あったなあって思い出しながら眺めてて、途中で亜双義が一緒に歩いてくれなくなるところで切なくなる。

シンプルなのに飽きないし歩き方とか細かい動きもいい。

実際にプレイしてるとあれこれ自分で考えたり推理して、矛盾見つけてってのがあるからここの感慨もひとしお。

まあこの時点だとこの人結局なんだったんだろってのも出てくるけど。